池澤夏樹「スティル・ライフ」

スティル・ライフ (中公文庫)

スティル・ライフ (中公文庫)

ある日、ぼくの前に佐々井が現れてから、ぼくの世界を見る視線は変わって行った。ぼくは彼が語る宇宙や微粒子の話に熱中する。佐々井が消えるように去ったあとも、ぼくは彼を、遥か彼方に光る微小な天体のように感じるのだ−−−−科学と文学のし新しい親和。清澄で緊張にみちた抒情性。しなやかな感性と端正な成熟が生みだした、世界に誇りうる美しい青春小説の誕生。中央公論新人賞 芥川賞 受賞作

堂島くんが、この作品にインスパイアされて名曲「Still」を作ったということなので読んでみた。……が、純文学芥川賞を味わうセンスがわたくしにはない……(再確認)。わたくしが読むのはミステリが多いのは、(一応どのような形であれ)結論が提示され、読んだという実感があるからなんだなー(再確認)。純文学といわれるものを読むと、「だからなんなの?」と思ってまう……(再確認)。
とりあえずスティル・ライフは読んで澄んだ気持ちにはなりました。併録の「ヤー・チャイカ」は、よく分からんかったとです……。