森博嗣「Θ(シータ)は遊んでくれたよ」

Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)

Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)

Gシリーズ第二弾。本作で、久しぶりに犀川先生と萌絵ちゃんの会話に遭遇できて嬉しかった。たった数ページなのに、それを嬉しいと思うS&Mファンの自分が不憫(笑)。
GシリーズはS&Mシリーズ・Vシリーズ・四季の話が伏線として張っている模様。S&Mシリーズは結構覚えてる(図書館では飽き足らず単行本を何冊か買ったので)けれど、Vシリーズと四季(四季は難しくて再読する気がしないよー)の復習要。前作を読んだ限りでは、Gシリーズは海月(くらげ)君が探偵役なんだなーというくらいの認識でしかなかったけれど、本作を読んだら、前のシリーズものと絡めつつシリーズ全作(10作の予定?)を通してひとつの作品という扱いになるのかなーという感じがした(そういう感想を持っている人が多くて安心してみたり/笑)。
本作については、殺人のトリックは、さすがだなぁと(今まで高田氏のをずっと読んでいたからそのギャップが「さすが」感を増幅させていた感もある)。しかし、事件が解決!すっきり!な終わり方、とは思えず、次回作以降の伏線?(保呂草さんとか真賀田四季とかの名前が出てきて気になるし、もしかしてGシリーズのキーパーソン?な赤柳さんも気になる)ぽいのが出てきてある意味シリーズ内でのつなぎ的な感じの作品という感じがした。

しかし、恵美ちゃんがあんまり好きになれないのが、Gシリーズを読み続けていくのに辛いなー。萌絵ちゃんという人が隣に居て自分に視線を集められなかったのに落胆、とか同感できる部分も多々あるのに(自意識過剰なんだよね/苦笑)。でも、うざい。