高田崇史「QED 六歌仙の暗号」

QED 六歌仙の暗号 (講談社ノベルス)

QED 六歌仙の暗号 (講談社ノベルス)

魔術(うた)を忘れた我々に隠されていた真実が、容赦のない論理で暴かれる──有栖川有栖

「明邦大学・七福神の呪い」──大学関係者を怯えさせる連続怪死事件は、歴史の闇に隠されていた「呪い」を暴こうとする報いか!?ご存じ、桑原崇が膨大な知識を駆使し、誰も辿り着けなかった「七福神」と「六歌仙」の謎を解き明かす。そして浮かび上がった事件の真相とは?前作『百人一首の呪』に続く驚異のミステリ!

前作より俄然「小説」っぽくなってた。七福神の由来も興味持って読めたし、場面の散らし方も効果的でワクワクと読めた。
しかし、とっても気になるのは、探偵役たる崇くんが薀蓄を述べていく最中、助手たる奈々ちゃん(たち)の台詞の末尾に「!」や「〜叫んだ」というのが多いこと。歴史上の話にそんなに力入るもんかな? もひとつ、奈々ちゃんが「おじさん(←スイマセン)が書く大学出たての女子」って感じで、違和感(っつーか、萌えない)。森センセの萌絵ちゃん(S&Mシリーズ)は、浮世離れしている設定のおかげか違和感をあまり感じず、萌え〜とか思っちゃえるのに(笑)。その辺りが、読みすすめる上での障害になりつつある。
でも、崇くんと奈々ちゃんはこれから接近するのか? というおばさん根性を丸出しにして、シリーズを読みすすめるつもりであります。*1

*1:崇くんがいつも「奈々君」と呼んでいるのに、一箇所「奈々」と呼び捨てにしているところがあって(たぶん誤植)、ドキリとした(私が←笑)。ちなみに第一刷P102。