高田崇史「QED 百人一首の呪」
- 作者: 高田崇史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/12/04
- メディア: 新書
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《この作品には虚を衝かれました。なるほど、こういうやり方もあるのかと感心しました》――北村薫
希代の天才・藤原定家が残した百人一首。その1枚を握りしめて、会社社長は惨殺された。残された札はダイイング・メッセージなのか?関係者のアリバイは証明され、事件は不可能犯罪の様相を呈す。だが、百人一首に封印された華麗なる謎が解けたとき、事件は、戦慄の真相を地上に現す! 第9回メフィスト賞受賞作
百人一首知りません……。古典は苦手でした……。っていうか、日本史選択してないし!(選択した世界史でも惨敗し、センター試験は地理受験の文系)という人間が読むには、なかなかとっつきにくいモノでした。この作品(QEDシリーズ全部かも)は、古典の知識および日本史に散りばめられた関係に興味をもって読みすすめられるかどうかが好きになれるかどうかの分かれ目となるのでしょう。自分は、一度目は枝葉にこだわって読むと投げ出したくなる!と思い、興味もてない部分は読み飛ばし(……)、でも二度目はじっくりと。何とか話が頭に入るようになりました。
殺人事件の謎解き部分は、ちょっと弱いかな? イマイチ腑に落ちない箇所があるけれど、きっと高田氏は、殺人事件の謎解きよりも百人一首の謎解きの方を書きたくて、この小説を書いたと思うので、これはこれでもいいかなーと思いました。
あと、前エントリの「暗黒館〜」と同じくらい(それ以上かも)、辞書をひきひき読んだという(……)。語句のみならず、日本の歴史の常識もどうやら自分には欠けているようです(ぐすん)。
脇役で堂本という刑事が。光一さんを想像して読んだのはお約束。